2023年12月05日

糖尿病について

治験コンシェル

糖尿病について

糖尿病とは?

口の中が乾く、喉が乾く。トイレが近くなる。疲れやすい。 目がかすむ。皮フが乾燥してかゆい。手足の感覚が低下する、またはチクチク刺すような痛みがある。傷が治りにくい。体重が減る。 糖尿病は、血液中に含まれるブドウ糖(血糖)の量が多い状態が続き、慢性化することで、さまざまな合併症を引き起こしてしまうコワイ病気です。 健康な人がブドウ糖の多い食事をしても、インスリンの働きで正常値を維持することができます。しかし、このインスリンの分泌が少なかったり働きが悪くなったりすると血糖値を下げることができなくなり、糖尿病を発症します。 糖尿病には大きく分けて1型と2型の、2つのタイプがあります。

1型糖尿病(インスリン欠乏による糖尿病)

インスリンを分泌するすい臓の機能が壊れてしまい、血糖コントロールができなくなる1型糖尿病。すい臓がインスリンをつくることができないため、インスリン注射をしなくてはいけません。 糖尿病患者のうち、1型糖尿病は10人に1人程度です。

2型糖尿病(インスリン分泌不全とインスリン抵抗性による糖尿病)

不健康な生活習慣によってインスリンの働きが悪くなるのが2型糖尿病。すい臓はインスリンを作り出しますが、2型糖尿病では、量が不十分であったり、作られたインスリンが十分に作用しなかったりします。 最も一般的な糖尿病で、10人に9人はこのタイプです。 初期症状がほとんどなく、早期発見が難しいため、さらに悪化して慢性化すると、糖尿病網膜症(視力の低下や失明などを引き起こす)や、糖尿病腎症(腎不全などを引き起こす)、心筋梗塞、脳梗塞などの合併症を引き起こします。

その原因は?

大事なのはインスリン。 食事でとった糖は小腸から吸収されて血管の中に入ります。インスリンは、血液中の糖をエネルギーに変えて血糖値を下げる唯一のホルモンです。ということはインスリンがなければ血糖値を下げることができません。 糖尿病は、血糖値を下げる機能を持つインスリンの分泌が何らかの要因で不足することによって、血糖を血液中から体内に取り込めなくなることで発症します。 要因は、二つあります。 1、アジア人は欧米人よりもインスリンの分泌量が少ない人が多いため、もともと糖尿病になりやすい。ストレスや加齢、遺伝も影響します。 2、インスリンが効かない。内臓脂肪が多いとインスリンが働かなくなります。内臓脂肪からインスリンを効きづらくする物質が分泌されるとみられています。 1型糖尿病の発病の原因としては、原因不明のタイプ(特発性)と、感染症などによる免疫不全からすい臓細胞を破壊してしまうタイプ(自己免疫性)の2種類があります。 2型糖尿病の場合、暴飲暴食や運動不足、ストレスなどの生活習慣が原因となってすい臓の動きが弱まったり、インスリンの働きを阻害する物質が体内にたまったりすることで起こります。また、2型糖尿病は遺伝が原因のこともあります。そのため、家族に糖尿病患者がいる場合には生活習慣に気をつけることで、2型糖尿病の発症を遅らせることができるといわれています。

治療法は?

1型糖尿病はもともとインスリンの必要量が足りなくて発症するため、速やかにインスリン注射によって補います。 2型糖尿病では「食事療法」と「運動療法」をベースに、必要に応じて「薬物療法」を行うことで症状を改善していきます。 糖尿病の改善のために、まず意識したいのが食事の見直しです。血糖値が上がらないよう「糖質制限」の食事を実践します。担当医に1日に必要なエネルギー量を決めてもらい、とくに糖質量の多い主食(お米、パン、麺類)の量を減らし、糖質量の少ない肉や魚、卵、豆腐といった食材をバランスよく適量摂る食生活に変えます。 運動療法は、運動を行うことで体内のインスリン吸収効果が良くなるため、ウォーキングや自転車、スイミング、ジョギングなどの有酸素運動を1回20〜40分、週3回ほど実施します。 目安として2〜3カ月の食事療法と運動療法を続けてみて、症状の改善が見られない場合には、経口血糖降下剤やインスリン注射またはGLP-1受容体作動薬注射などによる薬物療法に切り替えます。 新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html

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治験コンシェル
治験バンクコラムの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。