2024年3月30日

くも膜下出血について

治験コンシェル

くも膜下出血について

くも膜下出血とは

まるで「バットで殴られたような」、激しい頭痛が起きて、重症の場合は頭痛発生後、すぐに倒れて死に至ることも。 後頭部のほか、側頭部や中心部が痛むこともあります。 吐き気や嘔吐、血圧が上昇。意識がもうろうとしたり、意識を失うこともあります。 手足のまひは、必ず起こるとは限りません。 くも膜下出血とは、脳を保護する3層の膜(外側から硬膜・くも膜・軟膜)のうち、くも膜と軟膜の間にある、「くも膜下腔」という隙間に出血が起こった状態を言います。軽い出血の場合は頭痛の程度も軽く、くも膜下出血とは気づかずに様子を見てしまう人もいるので注意が必要です。 発症は、男性よりも比較的女性に多く、40代以降からリスクが高まります。高血圧、飲酒・喫煙の習慣がある、父母、祖父母などにくも膜下出血の人がいる場合は、発症の確率は高くなります。 “くも膜下出血、脳出血、脳梗塞”を合わせて脳卒中と呼んでいます。

その原因は?

くも膜下出血の8割以上が「脳動脈瘤の破裂」が原因とされています。脳の中の動脈にこぶのようなものができ、それが裂けて出血した状態です。こぶは、血管の分岐点にできやすく、大きさは数ミリから数センチ。こぶ(脳動脈瘤)が裂けると、まるでバットで殴られたような、強い頭痛が襲います。 こぶができる原因は、主に高血圧や動脈硬化、加齢だと考えられています。先天的な要素も挙げられます。 喫煙習慣、多量の飲酒、ストレスもリスクを上げる原因で、特に喫煙による発症のリスクは非喫煙者に比べて2倍から3倍と言われています。 他には脳動静脈奇形の破裂や交通事故などによる頭部外傷などがきっかけとなる場合があります

治療法は?

くも膜下出血を発症した場合、先ずは、血圧のコントロール、呼吸管理など生命維持のための集中治療を行います。また破裂などを放置しておくと確実に再出血するため、予防するための処置を行います。 脳動脈瘤の破裂が原因の場合は、全身麻酔で開頭し、破裂した動脈瘤の付け根をクリップで閉め、血液が流れないようにするクリッピング術を行います。または、太ももの付け根の血管から動脈瘤までカテーテルを入れて、コイルを通すことによりこぶを内側から詰めるコイル塞栓術を行います。 くも膜下出血の原因が脳動静脈奇形の場合は、開頭で奇形を取り出す方法や、放射線治療(ガンマナイフ)などを行います。病院へ運ばれた時点で全身状態がかなり悪い場合は、残念ながら手術は不可能です。 外傷性の出血については、軽症の場合は手術などの必要なく、症状に応じて対処療法などを行います。

予防するには

くも膜下出血の最も大きな原因である脳動脈瘤は発見が難しいため、脳ドックなどを定期的に受けることが一番の予防法といえます。また、リスク因子として喫煙や高血圧が挙げられるため、生活習慣の見直しと改善が効果的だと考えられます。 新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html

執筆者

治験コンシェル
治験バンクコラムの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。