2024年4月19日

貧血について

治験コンシェル

貧血について

貧血とは

貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンという物質が少なくなった状態のことです。ヘモグロビンは血流に乗って酸素をカラダのすみずみまで運ぶ働きをしています。
そのため、ヘモグロビンの量が低下するとカラダの組織に十分な酸素が行き渡らず、全身が酸欠状態になり、さまざまな不調があらわれてしまいます。

貧血の原因は?


骨髄に疾患がある場合は、赤血球ができなかったり、機能しない赤血球がつくられたりします。
また、赤血球が作られる際に、材料不足(鉄やビタミンなど)で赤血球がつくられないことがあり、正常に赤血球がつくられていても、出血(血管の破綻)により喪失することもあります。
そして、免疫疾患で赤血球が溶けることもあります。

貧血の診断

貧血の診断は、血液検査で行われます。
貧血にはさまざまな原因があり、血液検査によって、どのパターンの貧血かは、おおよそ見当がつきます。

貧血の最も多い原因は、材料不足の代表である鉄欠乏性貧血です。
若年女性であれば、婦人科疾患の合併もありますし、全年齢層で、消化管出血の有無は考えなければなりません。
また、食事が極端な偏食であったり、食事がとれない場合、消耗が強い場合など、血清鉄が低下する原因をみつける必要があります。

同じ材料不足であっても、ビタミンB12 欠乏性貧血は、主に胃摘出術の手術歴が原因とされますが、手術歴がなくても、生じることがあります。高齢で胃壁の老化現象(萎縮性胃炎など)があると、食物からのビタミンB12 の吸収が低下することがあります。

出血など、明らかに貧血の原因がある場合は、出血自体を処理しなければならないたま、出血源をさがすことが必要です。

これらの貧血はクリニックや一般内科で対応可能なタイプの貧血ですが、骨髄に疾患がある場合は血液内科で検査・治療が必要になります。

市販の造血剤について

現在、各種「造血剤」が市販されています。
これらは、ビタミンB12 や鉄吸収補助のためのビタミンCを合わせたものが大多数であり、患者さんの貧血が、鉄欠乏であるならば貧血を改善してくれるかもしれません。
しかし、貧血の原因が骨髄疾患や活動性出血・溶血などの材料不足でない場合は、効果がみられません。

新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html

執筆者

治験コンシェル
治験バンクコラムの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。