2023年8月01日

糖尿病とは?糖尿病の治験とは?

治験コンシェル

糖尿病とは?糖尿病の治験とは?

過去最多の329万人が糖尿病!

厚生労働省が3年ごとに実施している患者調査の最新データでは、糖尿病患者数は329万人。過去最多となっています。(2017年厚生労働省調査) さらに「国民健康・栄養調査」の結果から、通院はしていないが糖尿病の疑いがある人は1000万人以上、可能性が疑われる予備軍の数もほぼ1000万人いると推定しています。 「糖尿病はこわい」とよく言われます。厚労省でも、「糖尿病は放置すると、網膜症(失明)・腎臓(人工透析導入)・神経障害(下肢の壊疽)などの合併症を引き起こし、患者のQOLを著しく低下させるのみならず、医療経済的にも大きな負担を社会に強いることになる」として、すでに糖尿病と診断された人も、疑いがある人も、できるかぎり早く生活習慣を見直して、悪化の予防に努めるよう勧告しています。

糖尿病とは?

血液中には食事からとった糖(ブドウ糖)がふくまれており、それを血糖と言います。 インスリンは、食事によって上昇した血糖に応じて、すい臓から分泌されるホルモンで、血液中に溶け込んだ糖は、インスリンによって肝臓や筋肉などの細胞内に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。 通常は、インスリン他いくつかのホルモンがバランス良く働いて、血糖値は一定の範囲内に保たれるようになっています。ところが、なんらかの原因でインスリンの効果が発揮されなくなると、血液中に糖がだぶつき、血糖値が高くなった状態(高血糖)が続いてしまいます。これが糖尿病です。 糖尿病の初期は、ほとんど無症状です。そのため放置されやすく、血液中の糖が徐々に血管を傷つけたり免疫力が低下したりして、さまざまな合併症がおこる危険性が高くなります。

糖尿病、4つのタイプ

糖尿病を発症する原因は、大きく4つあります。 体質や遺伝などが原因でインスリンを分泌するすい臓の機能が衰え、血糖コントロールができなくなる「1型糖尿病」。生活習慣によってインスリンの働きが悪くなる「2型糖尿病」。妊娠時に発症する「妊娠糖尿病」、他の病気や投薬による影響から発症するものの4つです。 この中で「2型糖尿病」は日本の糖尿病患者の95%以上を占めており、食事や運動などが関係していることが多いため生活習慣病と言われています。

治療方法は?

インスリンはホルモンの一種であり、体内で分泌されるもののなかで、唯一血糖値を下げる役割を持っています。 そのインスリンが効果を発揮できない原因の1つは、食後、血糖値が上がった際のすい臓からのインスリン分泌が遅れたり、量が少なかったり(インスリン分泌異常)する場合。 もう1つは、分泌されるインスリンがうまく働かない(インスリンの効きが悪い)場合です。 血糖値が正常域近くでコントロールされていれば、健康な人と同じような生活を送ることができます。血糖値をコントロールするために、主に3つ方法で治療を行います。

食事療法

一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた食事の量・質を過不足なくとれるよう、医師が指導します。

運動療法

運動すれば、インスリン吸収効率が良くなり、体内のブドウ糖をスムーズに利用できるようになります。これによって血液中の糖が減少します。

薬物療法

生活習慣の改善だけでは思うような効果が得られない場合は、血糖値を下げるために、くすりを使ってインスリンの分泌を促したり、効き目を上げたり、インスリンを外から補ったり(注射)します。

治験で新しいくすりを試す

糖尿病における薬物療法には、大きく分けて飲みぐすりと注射薬の2種類があります。 内容としては、血糖値をコントロールするインスリンを直接取り入れるくすり、食後の糖吸収をゆるくしてインスリン分泌の遅れを改善するくすり、体内に取り入れたブドウ糖が吸収される前に尿として排出させるくすりなどさまざまです。また、最近では、インスリンだけでなく、「その他のホルモン」にも注目した治療が考えられています。 「くすり」は日々進化しています。 血糖値をコントロールするため長年努力してきたのに、なかなか改善が見られない方は、一度治験モニターになってみませんか。 新しいくすりの開発・承認の最終段階で、くすりの候補を人によって試していただくのが「治験」です。

治験モニターになると

治験モニターになると・・・ いち早く、新しいくすりで治療が受けられます。 ふだんよりさらにきめ細やかな治療が受けられます。 通常の治療より詳しい検査や診察が受けられます。 通院や時間的拘束などを負担する目的で「負担軽減費(協力費)」が支払われます。 専門の治験担当医師が一貫して診察します。 病気で苦しんでいる人のために「良いくすりを生み出す」という社会貢献ができます。 何より、治験は強制ではありません。ご自身の意思で参加でき、またいつでも辞退することができます。 新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html

執筆者

治験コンシェル
治験バンクコラムの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。