2024年4月23日

眼瞼下垂症について

治験コンシェル

眼瞼下垂症について

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂は何らかの原因によって上眼瞼が下がってくる状態のことです。それにより上方の視野が狭く感じられたり、外見が悪くなったりする不都合が生じます。
目を開けるときに眉毛を上げないと見えづらい、額のシワが深くなった、正面を見るときについ顎を上げてしまう、というのも眼瞼下垂の症状の一つです。
ヒトは1日に約2万回もまばたきをするため、歳を取ると足腰が弱くなるのと同じように、まぶたの機能も衰えていきます。まぶたの衰えは、ある日突然に訪れるものではなく、ゆっくりと進むので非常に気がつきにくいものです。

まぶたの機能

まぶたを上げるのに重要なのは、挙筋という筋肉です。この挙筋は、まぶたの先に行くに従い腱膜という腱となって、まぶたの先端で瞼板という軟骨にくっついています。脳からの命令で挙筋が収縮すると、腱膜を介して瞼板が後方に引っ張り上げられて、まぶたが上がります。
まぶたを下げるときは、眼輪筋という筋肉が収縮します。眼輪筋は顔を正面から見るとバームクーヘンの様に、まぶたを囲む形で広がっています。

年齢を重ねるとお肌がたるんでしまう様に、筋肉は柔らかくなり、腱は弱くなっていきます。腱膜と瞼板とがしっかりとつながっていれば、挙筋の力が完全に瞼板に伝わって、まぶたは簡単に上がります。
しかし、加齢によって徐々に腱膜と瞼板の結合がゆるんだり、挙筋腱膜自体が弱くなったりした場合には、力がうまく伝わらなくなってしまいます。
最終的に結合が外れてしまうと、挙筋の力ではまぶたは上がらなくなってしまいます。このような眼瞼下垂を「腱膜性(けんまくせい)」といいます。左右同時に症状が出る方も、片側だけ症状が強く出る方もいます。

眼瞼下垂の随伴症状

腱膜性の眼瞼下垂が始まると、まぶたに力が伝わりにくいので、おでこにある前頭筋という筋肉で、眉毛と一緒にまぶたの皮膚全体を上に持ち上げて視野を保とうとします。
このように、おでこや頭、首などの筋肉の緊張が続くと、頭痛や肩こりなどが起こることが知られています。
まぶたにある筋肉の中には、いくつかの神経受容体があります。
腱膜が緩むとこれらの神経受容体が刺激され、脳や中枢神経にそのシグナルが伝わると、周辺のほかの神経が刺激されて神経のバランスが崩れることがあります。代表的な随伴症状としては、めまい、不眠症・入眠障害、不安障害、自律神経失調症、眼瞼や表情筋の痙攣などがあります。

眼瞼下垂の注意

まぶたが下がってくると視野が狭くなることの他に、見た目にも変化が現れます。眠そうな目となり、眉毛を上げるのでおでこにシワができます。
眼瞼下垂の随伴症状と気づかずに何年も眉毛を上げて見る癖がついてしまうと、おでこのシワもますます深くなってしまいます。
皮膚の弛緩によって目尻にも深いシワができ始め、加齢によって皮膚が余ると、奥二重になったり三重や四重になり、眼の脂肪の萎縮で眼も凹みます。

若い人でも起こる眼瞼下垂があります。 生まれつきに「挙筋」の発達が悪かったり、「挙筋」への神経の伝達が悪かったりする場合には、「先天性」の眼瞼下垂となります。
また、まぶたは比較的薄いため、外からの力の影響を受けやすい組織です。そのため、花粉症で目をこする人、コンタクトレンズを使っている人、水泳のゴーグルを付ける人などでは、腱膜性の眼瞼下垂の出現が早まってしまいます。

眼瞼下垂の治療

眼瞼下垂症と診断された場合には、手術による治療が必要になります。
局所麻酔の短期入院あるいは日帰りの手術を行っている施設が多いと思います。二重瞼のラインに沿って切開して、腱膜と瞼板を糸で止め直して修復する方法を取ります。

皮膚が弛緩している場合には、皮膚も一部切除します。視野が広くなると同時に見た目も若返ります。あまり印象を変えないように手術することも可能です。つまり機能的で整容的な改善ができます。

眼瞼下垂の治療を行うと、頭痛や肩こりなどの随伴症状が、和らいだという方が多いです。中には全く症状の無くなる方もいますが、全く効果が見られない方もいます。

新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html

執筆者

治験コンシェル
治験バンクコラムの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。