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  • 豆知識

2022/02/15

メタボリックシンドロームについて

メタボシンドロームとは?

最近太ってきた。血圧が高くなった。とくにこれといった自覚症状はないが、血糖値や中性脂肪値が高いと健診で注意された。
数値や体型にこんな異常が現れ始めたら・・・メタボリックシンドロームの疑いがあります。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪型肥満によって「高血圧」「高血糖」「脂質異常」という、他の危ない生活習慣病や合併症を引き起こす可能性が高くなった状態のこと。将来的には心筋梗塞や脳卒中などの発症が心配されます。
日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm、女性90cm以上で「内臓脂肪の蓄積」、かつ、血圧・脂質・血糖の3つのうち2つ以上が基準値からはずれると「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と診断されます。1つでも該当すれば予備軍とされています。

原因は?

メタボの原因は「内臓脂肪の蓄積」ですが、それには生活習慣と深い関わりがあります。
1.不適切な食生活(エネルギー・食塩・脂肪の過剰摂取等)
2.運動不足
3.喫煙
4.過度の飲酒
5.過度のストレス

現代の生活は、デスクワーク中心の仕事、車での移動がほとんどのため、運動不足になる人が増えています。さらに不適切な食事習慣(カロリー・塩分・脂肪の過剰摂取)から肥満、とくに内臓脂肪型の肥満の人が増加。
内臓に脂肪がたまると悪玉因子がつくられて、血糖値を下げる働きを持つインスリンがうまく作用しなくなり、高血糖や脂質異常症、高血圧を引き起こしやすくなります。この状態が続けば、糖尿病、心筋梗塞などの動脈硬化性の疾患にかかりやすくなるのです。
そのため、肥満の人でも内臓脂肪がたまっていなければメタボリックシンドロームとは診断されません。
最近では、肝臓などの臓器に脂肪が蓄積されることも、メタボリックシンドロームの原因になると注視されています。

治療法は?

内臓脂肪を減らすことが最も重要です。生活習慣の改善によって、内臓脂肪の減少を目指しましょう。
食事面では腹八分目を目指し、間食をやめ、食物繊維をとることなどを意識します。炭水化物、タンパク質、脂肪の量と質を考えて米、野菜、肉、魚などをバランス良く食べるようにします。
運動面では、ややきつい程度のウォーキングやサイクリング、ストレッチなどを取り入れます。運動によってインスリンの働きを良くし、基礎代謝の向上、血圧の低下、中性脂肪やコレステロール値の改善をめざします。

座る時間を減らす

2021年2月、京都府立医科大学の研究グループが、「日常身体活動時間(歩行、立位、座位時間)と内臓脂肪とBMIの関係を解析したところ、座っている時間が長い人は、内臓脂肪が多く、立っている時間や歩いている時間が多い人は、内臓脂肪が少ないことが明らかになった」と発表しました。

研究グループは、運動習慣ではなく、日常生活の中での身体活動に着目。内臓脂肪蓄積との関係を調べた結果、「運動の強度に関係なく、座っている時間の増加は、内臓脂肪の蓄積に関わり、立っている時間や歩いている時間の増加は、内臓脂肪の蓄積抑制に関わっている」と述べています。

ふだん運動習慣がない人も、日常の座る時間を立ったり歩いたりする時間にシフトすることで、内臓脂肪蓄積の対策ができる可能性が高まってきました。
メタボリックシンドロームの予防・改善に大いに役立つ研究発表です。

新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html