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  • 豆知識

2022/02/15

高尿酸血症(痛風)について

高尿酸血症(痛風)とは?

ある日突然、足親指が赤く腫れ上がり、付け根部分にがまんできないほどの激しい痛みが走る。歩行困難になるほど疼痛や腫れがあるものの、7〜10日で軽快し、次の発作までは全く症状が無い。

風が患部に吹きつけるだけで激しい痛みが起こることから名づけられた「痛風」。体内で過剰になった「尿酸」が関節にたまって結晶化し、炎症を引き起こすことで腫れや痛みが生じる病気です。
尿酸はプリン体が体内で分解されてできる物質です。血液中の尿酸の濃度が高くなり、7.0mg/dlを超えると高尿酸血症(痛風)の状態となります。
ただ、血清尿酸値が高くても、それだけで痛風にはなりません。治療をせずにそのまま放置することで繰り返し激痛が起こり、通風となります。そして、やがては腎臓に影響を及ぼして、痛風腎(腎臓に尿酸の結晶がたまって腎機能が低下し、排泄が正常に行えなくなる病気)や、腎臓結石・尿管結石(腎臓や尿管に結石がたまり、腰や背中のあたりに激しい痛みを生じる病気)などを併発します。合併症のリスクが高くなるのがコワイところです。
痛風にかかるのは、20歳以上の男性が多いといわれています。

その原因は?

プリン体が多く含まれる、肉などの食べ物やビールなどアルコール飲料の過剰摂取、プリン体の過剰生成、排泄不全が、発症要因の一つであるといわれています。
通常、不要なプリン体は分解されて尿酸となり、尿とともに排泄されるものです。ところが、プリン体が過剰に作られたり尿酸が十分に排泄できなかったりすると、体内の尿酸量が増えていき、それが結晶化して関節に溜まることで痛風を引き起こします。
ほかにも、肥満・激しい運動、さらには降圧利尿剤が原因となることもあります。
血清尿酸値の高い人は、痛風だけでなく、高脂血症、高血圧症、糖尿病などの罹患リスクが高く、動脈硬化により心血管障害や脳血管障害を誘発することもあります。

治療は?予防法は?

高尿酸血症の治療の基本は食事療法です。高カロリーな食事は、痛風だけでなくすべての生活習慣病のリスクを高めます。まずは体重を減らしましょう。
痛風の食事療法療としては、特にプリン体を多く含んだ食べ物の量を減らすこととアルコールを多飲している人はその量を減らすことが大切になります。また、日頃から水分を頻繁にとるようにすることで尿酸の濃度を薄めることができます。

運動による治療行う場合は、あまりきつい運動をしているとタンパク質が壊れてかえって尿酸値を上げてしまうため、他の病気に比較して、弱めの運動を行う必要があります。
ウォーキング、水泳、サイクリング、ジョギングなどの有酸素運動を週3回程度行うことで、体重のコントロールができます。また有酸素運動を継続することで、血圧、脂質、血糖値などにさまざまな良い効果が期待できます

食事療法や運動療法で高尿酸血症の状態が思うように改善されない場合は、薬物療法を行います。 薬物には、主に、尿酸の生成を抑えて血清尿酸値を下げるもの、尿酸の排泄を促進して血清尿酸値を下げる薬、痛風発作を改善する薬などがあります。

新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html