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  • 豆知識

2021/02/05

おさえておきたい治験のしくみ

治験とモニター試験とはまったくの別物

「治験の定義」……「治験」とは、新しいくすりを国(厚生労働省)に承認してもらうために、「人を対象として」行う試験(臨床試験)のことです。

「治験」の定義を説明するために、よく比較されるのが「モニター試験」です。
どちらも「人」によって試験をするため混同されやすいのですが、まったく違うものです
「治験」は、「くすり・人・国(厚生労働省)が承認」という3つのキーワードが揃ったもの。くすり候補があって、治験モニターがいて、国が認めた試験であるとき、初めて「治験」と名乗れるのです。
一方「モニター試験」は、たとえばトクホ(特定保健用食品)は、「くすり」ではなく食品であるため「モニター試験」に分類されます。

治験は病院などの安全な施設で行います

治験は、安全が十分に確認できたもの(くすりの候補)だけを使って、安全な施設で行います。
今使われているくすりよりも、さらに新しい有効性や用途があり、しかも安全でなければ治験は認可されません。
そのため、治験モニター(ボランティア)の人権や安全を最優先にした実施方法、安全基準、治験の妥当性、副作用などについて厳しく審査し、認可されたものだけが「治験」として実施されます。

治験は、病院または医療機関(厚生労働省の省令によって定められた条件を満たす厳選された施設)で実施されます。
厚労省の条件は

  • 医療設備が十分に整っていること
  • 責任を持って治験を実施する医師、看護師、薬剤師等が揃っていること
  • 治験の内容を審査する委員会を利用できること
  • 緊急の場合には直ちに必要な治療、処置が行えること

以上の4項目です。

治験のしくみ。ステージは3段階です

第Ⅰ相試験

・健康な人を対象にして行います
可能な限り一般的な条件・環境であることを重視するため、「健康な人」を対象にして、まずは薬の安全性を調べます。安全性といっても「体に害があるか・ないか」というような乱暴なものではなく、薬がどのように体に吸収・代謝され、排出されるかなど、効果以外の基本的な項目を調べるのです。
健康な人を対象にするのは「くすり以外の要素」で影響されないようにするためです。たとえば、他の病気のくすりを飲んでいる人が治験薬を使ったことで副作用が起きた場合、服用している薬と治験薬の飲み合わせが悪いのか、それとも全ての人に起こりうる副作用なのかが判定しづらくなるからです。

第Ⅰ相試験では、実際に使用されるくすりの量に比べて、ごくわずかの量で試験をしますが、採血量が多いのが特徴です。

第Ⅱ相試験

・患者さんを対象にして行います
第Ⅱ相試験からは、治験薬を必要とされる「患者さん」を対象にします。今あるくすりより「どれだけ効果が優れているか」を調べるものです。
「有効性・安全性・使用方法」を調べるために、用法と用量、どのタイミングで服用すると一番効果的か、副作用が一番少ない方法はどれかなどを調べていきます。その際※プラセボを加えて実施することが一般的です。

※プラセボとは 有効成分を含まない(治療効果のない)くすりのことです。有効成分が入っていなくても「くすりを飲んだ」と思うだけで心理的作用が働き、効果を表すことがあります。これを「プラセボ効果」と言います。

第Ⅲ相試験

・大勢の患者さんを3つのグループに分けて行います
第1相、第Ⅱ相のデータをもとに、どれだけ効果が優れているかを「多数の患者さん」を対象に調べます。
主に、治験薬・対照薬・プラセボの3グループで実施します。対照薬グループは治験薬と同じような効能を持つ他のくすりと比べてどれだけ優れているかを調べるため。プラセボは、効果が全く入っていない薬を飲むグループと、治験薬のグループを比べることで確実な効果の違いを見るためです。

治験に参加する患者さんへの特別配慮

患者さんが第Ⅱ相試験、第Ⅲ相試験に参加される場合、通常の治療に比べて、通院や検査の回数が増えることが考えられます。さらには病状や精神的な面での不安が出てくる可能性もあります。このような患者さんの負担を少なくするために、治験を行っている病院ではさまざまな配慮がされています。

・患者さんの負担を少なくするための配慮の例
診察待ちの時間を短くするように、「治験専門の外来診察」を設置
服薬指導や患者さんの相談を受ける「専任の看護師・薬剤師」の配置
治験や健康などに関する質問や相談に応じる「治験相談窓口」の設置
治験を依頼している製薬会社による治験薬を使用している期間中の「検査費用とくすり費用」の負担

こうした内容は、病院や施設によって異なりますので、治験に参加される前に直接お尋ねください。