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  • 豆知識

2022/02/15

帯状疱疹について

帯状疱疹とは

体の片方だけに、ピリピリ、チクチクとした神経痛のような痛みが出た。
痛みが出た後しばらくしたら、「赤い発疹」が出現した。
発疹が「水ぶくれ」になり、体や顔の片側に帯状に広がった。
針で刺すような痛みがある。

帯状疱疹は、感覚神経の流れに沿って発症するため、体の左右のどちらか一方に、針で刺されたような強い痛みと水ぶくれを伴う赤い発疹が、帯状に現れる病気です。
症状の多くは上半身に見られ、顔や首に現れることもあります。初期の段階では「赤い発疹」は小さいため、虫刺されやかぶれと勘違いして放置してしまうことが多く、症状悪化のリスクが高い病気と言われています。

症状には個人差がありますが、おおむね、針で刺すようなとか、焼け付くようなといった強い痛みが3〜4週間続きます。水ぶくれなどの症状が治まっても、皮フに痕が残る場合も多く、重症化すると発疹がひいても、ウイルスによって傷ついた神経の痛みが長期間続くことがあります。その状態は「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれています。帯状疱疹が現れる場所によっては、難聴、顔面神経まひ、角膜炎・網膜炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。

その原因は?

子どもの頃に感染した水ぼうそうと同じ、感染力が非常に強いヘルペスウイルスの一種、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスの再活性化が原因です。
子どもの頃、初めて感染したら、2~3週間の潜伏期間の後に、水ぶくれが全身に広がる水ぼうそうとなります。水ぼうそうは1週間ほどで治まりますが、その後もウイルスは脊髄近くの神経節と呼ばれる場所にじっと潜伏し続けて、消えることはありません。
ウイルスが潜伏している間はとくに体に悪影響はありません。加齢やストレス、多忙などで「免疫力が低下」するとウイルスは再び活性化し、神経細胞を壊しながら皮フに到達し帯状疱疹を発症させます。

これまで免疫力が低下しがちな50代以降に多発すると言われていた帯状疱疹ですが、最近では加齢だけでなく、仕事、家事、育児、介護などのストレスが原因となって、20〜40代の患者が急増しています。

水ぼうそうにかかった経験がある人なら、誰でも帯状疱疹を発症する可能性があります。そのため、体内に潜んでいる水痘・帯状疱疹ウイルスが活動を再開しないように、睡眠、適度な運動、栄養バランスの取れた食事を心がけ、入浴などで体をリラックスさせる習慣をつけて、免疫力を低下させない日常生活を送ることが大切です。

治療法は?

重症化を防ぐためにも、長期間痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」の発症を防ぐためにも、早期治療がカギとなります。
理想的には水ぶくれを伴う赤い発疹が現れてから72時間以内に治療を始めることです。

治療には、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を使います。抗ウイルス薬を飲むことで体内のウイルスの数が減少すれば、症状は次第に軽減します。
基本は飲み薬ですが、重症の場合は、点滴や注射で投与することもあります。対症療法として、痛みを抑える鎮痛薬や抗てんかん薬を併用することもあり、目や耳などに合併症がある場合は、それぞれの病気に応じた治療を行います。また、帯状疱疹は免疫力が低下しているときに発症することが多いため、安静にすることも重要です。50歳以上の場合、帯状疱疹を予防し、発症しても症状が軽く済むようにワクチンを接種することも推奨されています。

新しい薬を誕生させるために行われる「治験」についての説明は公的機関の情報もご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu.html